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誰かに言いたくなる!雨の名前にまつわる雑学

mami

せっかくの三連休でしたが、最終日は午後からあいにく雨でしたね。

冬の雨はなぜだか雪より冷たく寒く感じます。

凍雨(とうう)ってこういうことを言うんだろうなぁと考えたところで、

冬の雨って他にどんな名前があるんだろうとふと疑問に思い、調べてみました!

そうしたら出るわ出るわ、素敵な名前!!!

どんな名前があるか、ご存じの名前はあるか、ぜひチェックしてみてください😊

400種類もある!?雨の名前

そもそも日本には数多くの雨の名前があることをご存じでしたか?

日本には季節があり、一年のなかでも雨の勢いや降り方には違いがあります。

当然、恵みの雨ばかりではありません。だからこそ、日本人は折々の雨に情緒のある名前を付けて親しみ、時に畏れ、敬ってきたのではないでしょうか。

その数はなんと400種類以上とも言われる雨の名前。本日はその一部をご紹介いたします。

冬の雨の名前

まずは本日の本題、冬の雨の名前から。

●凍雨(とうう)…凍るように冷たい雨、雨粒が凍りながら結ってくる雨。

●氷雨(ひさめ)…霙(みぞれ)や雪に変わる前の凍るように冷たい雨。

●月時雨(つきしぐれ)…月明かりの中の時雨。物語や絵画の中のような風流な景色。

●山茶花時雨(さざんかしぐれ)…山茶花の紅い花が咲く頃に降る。

●寒九の雨(かんくのあめ)…昔から寒の入り(1月5日頃)から9日目に降る雨。豊作を呼ぶ吉兆。

●鬼洗い(おにあらい)…大晦日の雨。宮中行事である追儺の儀式が由来。

お、鬼洗い!?鬼を洗うのか、鬼が洗うのか。はたまた全く違う意味なのか。

なんだか気になったのでついでに調べてみました。

鬼洗いとは

鬼洗いは大晦日に降る雨を指すそうですが、でも鬼洗いと検索するとジーンズが真っ先に出てきます。

違うんだ、私が知りたい鬼洗いはこれじゃない!

めげずに調べたところ、どうやら疫病や災難を祓う宮中行事(追儺)にあやかって、大晦日の雨をそう呼ぶのだそうです。

もともと水はお清めに使われるもので、特に祭祀や参拝時の雨は神様に招かれている清めの雨と捉えられるそうですから、鬼洗いはむしろ縁起のよいものなんですね。

ちなみに由来になったという追儺(ついな)とは?

追儺(ついな)とは、大晦日(旧暦12月30日)に行われる宮中における年中行事。鬼(疫鬼や疫神)を払う儀式、または民間で節分などに行われる鬼を払う行事。儺(だ、な)あるいは大儺(たいだ、たいな)、駆儺。鬼遣(おにやらい。鬼儺などとも表記)、儺祭(なのまつり)、儺遣(なやらい)とも呼ばれる。[出典:Wikipedia]

…ちょっと難しいな。

もう少しイメージを掴みやすい説明はないものかと調べてみたところ、日本大百科全書の解説にこんなのを発見しました。

鬼やらい、なやらいなどともいい、日本では節分の豆撒(ま)きをこの名称でよぶことが多いが、本来は疫鬼を追い払う行事。中国では『周礼(しゅらい)』によれば、熊(くま)の皮をかぶり黄金の四つ目の面をつけ、黒衣に朱裳(しゅしょう)を着した方相(ほうそう)氏という呪師が矛と盾を手にして、宮廷の中から疫鬼を追い出す作法を行ったという。

「日本には、追儺は陰陽道(おんみょうどう)の行事として取り入れられ、文武(もんむ)天皇の慶雲(きょううん)3年(706)に、諸国に疫病が流行して百姓が多く死んだので、土牛をつくって大儺(おおやらい)を行ったというのが初見である。[日本大百科全書より引用]

文献に残っているだけでも706年からある行事ということは1316年もの歴史があるんですね!

追儺の儀式に由来しているとはいえ、いつ頃から大晦日の雨を鬼洗いと呼ぶようになったのかその歴史まではわかりませんでしたが、

鬼洗いという呼び名にはこれから迎える新しい年の安寧を願う気持ちが込められているのでしょうね。

春夏の雨

せっかくなので冬の雨以外もご紹介いたします♪

●緑雨(りょくう)…新緑の時期に降る恵みの雨。またの名を翠雨(すいう)。

●木の芽雨(このめあめ)…片木の芽のはいでる時期に降る雨。木の芽の成長を促す雨。

●甘雨(かんう)…草木を潤す、しとしととした雨。またの名を慈雨(じう)。

●菜種梅雨(なたねつゆ)…3月下旬から4月上旬にかけて曇りや雨が続き、まるで梅雨のようなぐずついた天気が続く事を指す。

●春霖(しゅんりん)…3月から4月にかけてぐずつく雨。「春の長雨」とも呼ばれる。

●卯の花腐し(うのはなくたし)…梅雨に先駆けて一時的に降る長雨。卯の花は旧暦の4月ごろに咲く花(別名ウツギ)。花を落としてしまう、だめにしてしまうほど長い雨の降る季節になったという意味で「卯の花腐し」と呼ばれる。

<2>秋の雨

●秋霖(しゅうりん)…初秋ごろに降る長雨。秋の霖雨。

●白驟雨(はくしゅうう)…秋に降る、雨粒の大きい激しい雨。

●秋出水(あきでみず)…初秋の大雨。河川の水が盆過ぎの台風や集中豪雨による雨で溢れること。

●冷雨(れいう)…降るごとに寒さが増し、木々の紅葉を促して冬へと移り変わらせる雨。

●伊勢清めの雨(いせきよめのあめ)…旧暦9月17日に行われる宮中行事の「神嘗祭(かんなめさい)」の翌日に降り、祭祀の後を清める雨。

雨の名前にまつわる雑学 まとめ

他にも日本にはまだまだたくさんの雨の名前があります。

雨が降る勢いの違いでも呼び名が変わりますし、なかには恋人を亡くした遊女の涙に由来する雨の名前なんていうのもあるんですよ!

通勤通学の面からは疎まれがちな雨ですが、いつもより少し風流に感じるだけで不思議と親しみがわいてきます。

よかったら今度の雨の日には傘からそっと雨粒を見上げてみてくださいね。

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