【歴史雑学】まるでおとぎ話!旦那様に深く愛されたお姫様のお話
漫画、アニメ、ラノベ界隈ではここ数年、いわゆる【転生もの】ブームが続いていますね。
男性向け作品では異世界に転生した主人公がチート能力を活かして冒険する作品が多く、
女性向け作品は貴族令嬢や王族のお姫様に転生して恋愛や日常生活を謳歌する作品が多いです。
筆者は女性なので後者の「王侯貴族のイケメンとすったもんだして最後は幸せになりました❤(ものすごくざっくり)」な作品を多く読むのですが、
実在したお姫様にも思わず
「少女漫画じゃん!!!!」
と叫びたくなってしまうような人がいるのをご存じでしょうか?
本日は少女漫画も顔負けなほど愛された、とあるお姫様をご紹介します😊
国王に見初められた可憐な少女
彼女の名前はシャルロット=マルグリット•ド•モンモランシー。
父はモンモランシー公爵アンリ1世。
フランス元帥アンヌ・ド・モンモランシー公を祖父に持つ、やんごとないご令嬢です。
そんなシャルロットは美しいブロンドが評判の大変可憐な少女に育ちました。
14歳になったシャルロットはある夜、パーティーに参加します。
当時、シャルロットには魅力的な青年貴族との婚約話があったとも言われていましたが
そんな可憐なシャルロットに一目惚れをしたのはまさかの人物でした。
彼の名はアンリ4世。
なんと当時のフランス国王です。
アンリ4世は現代でもフランスでとても人気のある王様なのだそう。
ナントの勅令を発し、カトリックとプロテスタントの調和に努めて国内を平定したことで知られていますね。
しかしアンリ4世、賢王であったのは事実であるものの、私生活はド級の女好き。
なんと50人も愛妾がいたとも言われています。
そしてシャルロットを見初めたこの当時、アンリ4世の年齢は55歳。
対してシャルロットは14歳!!
はぁ!?40歳も年下のいたいけな少女になにしとんねん!と思ったあなた。私も同感です。
しかし恋に落ちたアンリ4世は誰にも止められません。
「ワシ気に入っちゃったからシャルロットちゃんちょうだい」とモンモランシー家に猛アタック。
「愛妾になれば年金もでるのよ、贅沢できるわよシャルロット!」
「そうだぞ、それに相手は国王なんだ!わかっておくれシャルロット」
「お母様もお父様も自分のことじゃないからって!!!40も年上のおじいちゃんなんてわたしイヤぁぁぁぁ」
貴族であるモンモランシー家が国王からの申し出を断れるはずもなく、泣いて嫌がるシャルロットを両親は猛烈に説得しました。
そうこうしてる間にも、どうしてもシャルロットを手に入れたいアンリ4世はぐいぐい外堀を埋めていきます。
当時のフランスの法律では、王の愛妾は既婚者でなければなりませんでした。
そのためアンリ4世は適当な相手とシャルロットを無理やり結婚させ、既婚者にしてしまうのです。
国王命令の偽装結婚
シャルロットの偽装結婚の相手として指名されたのは貴族のコンデ公アンリ2世。
貴族だから当然と言えば当然ですが、アンリ4世の親戚です。
コンデ公の父親とアンリ4世は従兄弟の間柄。
容貌があまりよくなく、頼りなさそうな青年だったコンデ公にアンリ4世は白羽の矢を立てました。
「ワッハッハ!こやつなら当て馬にぴったりだろう!結婚さえさせてしまえばシャルロットちゃんはワシのもんだ!国王だからな!!!!」
などと笑っていたかはわかりませんが、たぶんふんぞり返って笑っていたことでしょう。たぶんね。
さて、シャルロットが既婚者にさえなってしまえばこっちのものだと思っていたアンリ4世。
しかし現実は思ってもみない方向へ進むのでした。
押し付けられた結婚のはずが..
偽装結婚のはずだったシャルロットとコンデ公。
しかしなんと二人は、本当に恋に落ちてしまうのです…!!!!
1609年5月17日、15歳のお祝いに盛大なセレモニーを催し、シャルロットはコンデ公に嫁いでいきました。
二人はコンデ公の領地で新婚生活を始めます。
押し付けられた結婚だったはずなのに、まさかお互いを大切に思いあえる日々が待っていたなんてシャルロットもコンデ公も思ってもみなかったことでしょう。
しかし甘く幸せな時間を過ごす二人の元に、アンリ4世からの豪勢なプレゼントの山とラブレター、宮廷への出仕要請が頻繁に届きました。
ついには待ちきれなくなったアンリ4世がコンデ公領に忍び込むという事態に発展。
シャルロットが領地を散歩しているという噂を聞きつけたアンリ4世が狩人に変装して森に忍びこみ、シャルロットに声をかけたそうです。
「きゃあぁぁぁぁぁ!!!!」
アンリ4世に気がついたシャルロットは悲鳴をあげて屋敷に逃げ帰りなんとか難を逃れました。
しかし、15歳の少女欲しさに変装して人様の敷地に潜り込む55歳。
どう見てもやばいです。
とうとう我慢の限界にきたコンデ公、ブチギレてしまいました。
俺の嫁は誰にもやらん!!!!!とシャルロットを連れて国外への逃亡を決意。
貴族でありながら王の命令を無視して、二人で逃げようと愛するシャルロットの手を取ります。
アンリ4世から逃れるためにスペイン支配下だったブリュッセルに逃げ、二人はスペイン王フェリペ3世の庇護を受けました。
国境をまたぐ決死の追いかっけこです。
翌年、アンリ4世が暗殺により崩御したことを受けやっとフランスに戻りますが、
王侯貴族たちの政治的な対立によりコンデ公が逮捕されると、
シャルロットは「私もついていきます」とコンデ公ととも投獄されることを選びます。
どこまでも一緒についていきたかったのね…!
そしてヴァンセンヌ城に幽閉中にシャルロットは第一子の女の子を出産。
解放後は二人の男の子にも恵まれ、穏やかに暮らしたそうです。
そしてゆっくりと月日は流れ、シャルロットは夫の最期を見届けた4年後、56歳でこの世を去りました。
さいごに
まるで少女漫画のようなシャルロットの人生。
まるごと全部羨ましいかと聞かれたら「大変そう…」というのが正直な感想ですが、
それでも「君を守る」という言葉が口説き文句なんかで終わることなく、
旦那様に心底愛された人生は素敵だなと感じる方が多いのではないでしょうか。
シャルロットのように、漫画やアニメ顔負けの物語のような人生を送ったお姫様は他にもたくさんいたんです。
もちろん王様や王子様も。
よかったら調べてみてください。
きっと面白い発見があるかと思います✨✨
それでは、ここまでお読み頂きありがとうございました!
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